情報収集
緊急事態や災害の多くは、何の前触れもなく発生します。災害時に自分がどこにいるかは予測できないため、自分や家族が普段から行く場所についても、計画や物資を用意しておくことが大切です。事前に計画を立てることで、自分や家族がどこにいたとしても、何をすべきかを知り、安全に過ごすために必要な物資を確保することができます。
普段から行く場所でどのようなプランが考えらえるか、調べてみましょう。その場所にいるときに緊急事態が発生した場合、家族の皆がどのように行動するかを考えた上で、個人用と家族用のプランをカスタマイズしてください。
場所ごとにプランを立てる
検討して計画を立てるべき場所の例としては以下などが挙げられます。
- 自宅
- 職場
- 車両(通勤者用緊急時プランをダウンロード)
- 鉄道、都市型通勤輸送など通常の交通手段
- 学校および託児所
- 礼拝所
- スポーツ施設および競技場
- 映画館などのエンターテインメント施設
- モールやリテールセンターなどのショッピングエリア
- ホテルなど観光や旅行の拠点
その他の考慮事項
さまざまな場所に対応するプランを立てるには、組織や建物の管理者のプランについての重要な情報を入手する必要があります。プランが存在しない場合は、建物の管理者などと協力して、プランの作成や増強を行わなければならないケースもあります。以下を考慮してください。
- そこにいるとき現地の警報や警告を受ける方法
- 建物の警報・警告システム
- 代替の出口を含めた建物の避難プラン
- 建物または組織の屋内退避プラン
- 一時的な避難の際に必要な物資
警報や警告、屋内退避または避難、物資の必要性などについて、建物の種類や周辺環境がどのように影響するか検討してください。例としては、以下などがあります。
- 平屋と、多層階建築や高層ビルとでは、警報システムの種類も、屋内退避と避難についての考慮事項もそれぞれ異なります。
- 都市部と地方とでは、広域で被災した場合の避難に関する想定やプランが異なる場合があります。
- 学校、競技場、ショッピングモールなどの建物では、実際の建築構造に応じて避難や屋内退避のプランが異なる場合や、緊急事態の種類(竜巻など)ごとに退避の安全な場所が決まっている場合があります。
- 運動場やゴルフ場などの屋外では、雷雨や稲妻、竜巻など、急ぎで短期間の退避が必要なときのための特定のプランが必要です。
- 災害によっては、地理条件が重要になる場合もあります(たとえば、低地で鉄砲水に弱い場所である場合など)。
- 移動式住宅、モジュール式建築などの永久的な基礎に取り付けられていない建物は、避難および代替の退避場所についてのプランが必要です。
近隣住民、分譲および賃貸集合住宅
- 緊急時にどのように協力しあえるか、近所の人と話しておきましょう。
- 危機的状況で役立つ、発電機などの特殊な機器や医学知識などの専門知識を持っている人がいるか確認してください。
- 高齢者や体の不自由な人の様子を誰が見に行くか決めておきましょう。
- 緊急時に帰宅できない場合に備えて、子どものための支援プランを作っておきます。
- 計画を共有し、事前にコミュニケーションをとっておくことは、良い戦略です。
高層ビルの中
- 一番近い非常口の場所を知っておきましょう。
- 第一候補が塞がれた場合に備えて、別の出口についても調べておきましょう。
- 物が落ちてくる場合は、机やテーブルに身を隠します。
- ファイルキャビネットや本棚など、倒れる可能性のあるものからは離れてください。
- 窓やガラス面には背を向けましょう。
- 外壁からは離れましょう。
- じっとするべきか、屋内退避すべきか、それとも避難するべきか、判断してください。
- 指示をよく聞いて従ってください。
- 防災グッズ一式は、汚染されていると思われる場合を除き、携帯してください。
- エレベーターを使用してはなりません。
- 階段を下りるときは、救急隊員が上がってこられるように、右側通行を守ってください。
移動中の車内
- 爆発などの要因で車両の制御が困難になった場合は、路肩に寄せて停車し、パーキングブレーキをかけてください。
- 緊急事態により道路の物理的安定性が影響されるかもしれない場合、陸橋、橋、電線、標識などの危険な状況を避けてください。
- 電線が車の上に落ちてきた場合は、感電の危険があるため、訓練を受けた人物が電線を取り除くまでは車内に留まってください。
- ラジオで情報や指示が得られる場合は聞いてください。
- 緊急時に備えて、職場と自宅などよく行く場所間の移動プランを立てておきましょう。通勤者用緊急時プラン(PDF)をダウンロードしてください。